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オーストラリア最大級のBESS(バッテリーエネルギー貯蔵システム)の第一段階が、350MW/700MWhの容量で稼働を開始しました。

ニューサウスウェールズ州で稼働を開始した「ワラタ・スーパー・バッテリー」は、オーストラリアの電力網で最大のバッテリーシステムであり、現在350MW/700MWhの容量を提供しています。2025年末までに850MW/1,680MWhのフルポテンシャルを達成する予定で、そのうち700MW/1,400MWhの継続的なアクティブ電力容量が保証されています。元ムンモラ石炭火力発電所跡地に設置されたこのバッテリーは、山火事や電力急増などの障害時に停電を防止し、送電網を安定させる緩衝材の役割を果たします。バッテリーは36の送電線をリアルタイムで監視し、過負荷発生時に数秒で対応し、ニューサウスウェールズ州全体の電力伝送を支援します。これにより、追加の送電インフラの必要性を減らし、電気料金の低下につながる可能性があります。システムには、再生可能エネルギー源と連動して供給を調整する制御メカニズムが組み込まれています。夏期に送電網保護用に700MWを予約することで、石炭火力発電所の廃止に伴いエネルギー安全保障を確保しつつ、石炭から再生可能エネルギーへの移行を支援します。このプロジェクトは、オーストラリアにおける大規模バッテリーへの投資拡大という広範なトレンドの一環です。