EU理事会、新たなガス・水素市場パッケージを採択

「欧州連合（EU）理事会は、再生可能ガスおよび天然ガス、水素に関する共通域内市場規則を制定する規則および指令を採択した。このパッケージは、EUのガス市場の組織と将来の水素市場の開発に関する規則を定めたものである。天然ガスと水素の輸送、供給、貯蔵、水素インフラに関する具体的な規則が含まれている。

新規則は、「エネルギー効率優先」の原則の下、EU全域にわたる統合的で透明性の高いネットワーク計画を求めている。ガスと水素のネットワーク事業者は、10年間のEUネットワーク開発計画を作成する。さらに、化石燃料の段階的廃止のため、2049年以降、化石ガスの長期契約は結ばれなくなる。新規則は、再生可能ガスと低炭素ガス、特に水素の開発を促進するもので、特にEUの石炭・炭素集約地域におけるものである。

加盟国は、特に水素市場の市場統合とシステム統合を促進するため、関税の割引とインセンティブを提供する。さらに、5年間は水素市場を支援するための自主的なメカニズムも設置される。加盟国は2年間で、国内法を指令の規定に適合させる。

この水素および脱炭素ガス市場パッケージは、欧州のFit for 55一括法の一部であり、2009年に採択されたガスに関する既存の規制および指令を更新することを目的としている。